英語の勉強方法に迷ったら、まず「何に英語を使いたいか」を決め、今のレベルに合う教材で始めましょう。会話が目標なら聞く・話す練習、仕事のメールなら書く練習、試験なら出題される形式の練習を優先します。目的によって、時間をかけたい内容は変わります。

そのうえで、単語や文法を覚える時間と、覚えたことを使う時間をつなげるのが基本です。この記事では、学び直す大人や忙しい社会人に向けて、始める順番から4技能の練習、日々の続け方までを紹介します。

この記事のポイント
  • 目的と現在地に合う勉強の順番
  • 単語・文法を使う練習へのつなぎ方
  • 聞く・話す・読む・書く練習の具体的な手順
  • 忙しい社会人が続ける時間の決め方

英語の勉強方法は目的と基礎から決める

初心者は何から?目的・現在地・教材の順で決める

初心者は何から?目的・現在地・教材の順で決める

最初は「英語ができるようになりたい」を、使う場面に置き換えてみてください。「英語で会話を続けたい」「仕事でメールを書きたい」「受験する試験の問題を解けるようになりたい」といった目標です。ブリティッシュ・カウンシルの学習計画ガイドも、計画を作る前に目標を明確にすることを勧めています。

英語を使う目的優先して入れたい練習
会話を続けたい相手の話を聞く練習と、自分で話す練習
仕事のメールを書きたい英文を書く練習と、書くときに必要な表現の確認
試験に向けて準備したい当日に出題される種類の問題に答える練習

次に現在地を確かめます。LearnEnglishの公式案内では、オンラインのレベルテストを英語力の大まかな目安とし、結果を教材選びに役立てる方法を紹介しています。テスト結果だけで細かな得意・不得意まで決めず、選んだ教材の説明や英文を実際に読んでみましょう。

レベルに合う内容から取り組むことが出発点です。

始め方としては、目的を決める、現在のレベルを確かめる、合う教材を選ぶ、学んだ表現を使う、という流れを提案します。文法の復習と並行して、知っている形を声に出したり、覚えた単語を文章に使ったりしてみてください。基礎の理解と実際に使う練習を、日々の学習の中で結び付けていきます。

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単語は例文と一緒に覚え、時間を空けて復習する

単語を勉強するときは、日本語の意味に加えて、英文の中での使われ方も残しましょう。ブリティッシュ・カウンシルの語彙学習ガイドは、単語だけを書くより、文の中でどう使われているかを記録する方法を勧めています。前後の言葉や使われる場面が、意味と用法を知る手掛かりになります。

ノートには、役立ちそうな語句と例文、意味を書き、必要なら発音のメモも添えます。見聞きした英文から、自分も使ってみたい表現を選ぶ形です。記録は話題ごとにまとめ、定期的に自分でテストしてみましょう。「見れば分かるか」だけでなく、「意味や使い方を思い出せるか」も確かめるための復習です。

復習は、一度にまとめるより、学んだ後に繰り返し戻る形で予定に入れます。同ガイドでは、学習の1時間後、翌日、数日後に見直す例を挙げています。覚えた表現は会話や日記にも使ってみてください。特に、自分がよく使う言葉や必要な表現を練習することを勧めています。

新しい語を増やす時間と、以前の語を使い直す時間の両方を確保しましょう。

文法は理解・練習・実際の使用をつなげる

独学の文法教材は、説明、練習問題、解答がそろっているものを選びましょう。ブリティッシュ・カウンシルの文法学習ガイドも、特に自習では解答が重要だとしています。問題を解いた後は、正解との違いを説明で確かめ、分からなかった形を確認します。

次に、理解した形を実際に使います。同ガイドは、文法のルールを知っていても、自然な会話の中ですぐ使えるとは限らないと説明しています。学んだ形を話すときにも使うことが、知識を実際のやり取りにつなげる練習です。英文を書いていて迷った場合も、その場で文法の説明を調べる機会にしましょう。

また、読む・聞くときには、正しい表現と自分の言い方を比べてみます。たとえば “Don't worry about that.”(そのことは心配しないで)なら、worryの後にaboutを使う点にも注目。同ガイドが紹介するように、意味だけを追わず言葉の組み合わせにも気付く練習です。

単語と文法を一緒に、まとまりとして覚えていきましょう。

教材・アプリ・レッスンは練習内容で選ぶ

教材・アプリ・レッスンは練習内容で選ぶ

教材を選ぶときは、「どんな練習に使うか」を先に決めます。文法を自習する教材と、聞き取れなかった箇所を確かめる教材では、必要なものが違います。以下は、ここで紹介する学習方法に合わせた選び方です。手元の参考書や利用中のアプリにも、必要な内容があるかを当てはめてみてください。

取り組みたい練習教材を選ぶときの着眼点
文法の理解と問題演習説明・練習問題・解答があるか
聞き取れない箇所の確認音声に対応する英文や答えを確認できるか
英文を読む習慣作り自分のレベルと興味に合う短い文章があるか
レッスンで学んだ内容の定着授業後に内容を振り返り、語彙・文法を復習できるか

無料の学習先を探すなら、LearnEnglishの公式案内も参考になります。レベル別の4技能教材や、文法・語彙の学習内容が案内されています。アプリか紙かという形式だけで決めず、自分が取り組みたい問題や練習を選びましょう。レッスンを利用する場合は、受講時間に加え、宿題と復習の時間も予定に入れます。

英語の勉強方法を聞く・話す・読む・書く練習に落とし込む

リスニングは聞き取れない箇所を確かめて繰り返す

リスニングは、英語に触れる時間に加えて、聞き取れなかった箇所を確かめる練習を入れましょう。東京大学の学習支援資料「リスニング力を高める」は、毎日繰り返すことを重視し、聞いた英語の書き取りや、すぐ後を追って復唱する方法を紹介しています。

  1. 音声を聞き、聞こえた英語を書き出します。最初はスペルの正しさにこだわりすぎず、聞き取れない部分は空欄にします。
  2. 対応する英文や答えと照らし合わせ、どこが聞き取れなかったかを確かめます。
  3. 同じ箇所に少し時間を空けて再挑戦します。書き取れなかった言葉を、もう一度聞いてみましょう。

この書き取りが「ディクテーション」です。一方、聞こえた英語のすぐ後を追い、発音や速さをできるだけまねて復唱するのが「シャドーイング」。同資料では、最初のシャドーイングには速すぎず、内容も難しくないものを勧めています。英文を見て理解できるかに加え、音声の速さにも無理がない素材を選んでください。

読めるのに聞き取れない箇所では、単語同士の音がつながったり、省略されたりする変化にも注目します。また、一語ずつ日本語に訳そうとして話についていけない場合は、強く発音される部分や動詞を意識して、大枠をつかむ聞き方も試しましょう。

細部を書き取る練習と、話の要点を追う練習は、それぞれの狙いを持って取り組みます。

映画やドラマを使うなら、内容がまったく分からないときは字幕付きで流れをつかみ、その後に字幕なしで繰り返し見る方法もあります。気に入ったせりふを復唱するのも一案です。聞き流す時間に加え、同じ内容に戻って確かめる時間を作ってみてください。

スピーキングは独り言と録音から会話へ進む

話せるようになりたいなら、学習予定に「自分で英語を話す時間」を入れましょう。ブリティッシュ・カウンシルのスピーキング学習ガイドは、文法や語彙の学習に加え、実際に話す練習が必要だと説明しています。相手がいないときには、日常の中で英語の独り言を言う方法も紹介されています。

一人で練習するときは、自分の話を録音して聞き返してみましょう。発音や、言い間違いに気付いて修正する練習になります。同じ話題についてもう一度話すことも、言いたい内容と言葉をつなげる機会です。録音を残せば、話した直後だけでなく、後から自分の英語を聞くこともできます。

会話の機会があるなら、英語を話す友人や同僚とのやり取りにもつなげていきます。その際は、自分が次に言う文だけでなく、相手の話を聞いて内容に関心を向けることも大切です。独り言や録音で自分の表現を練習し、会話では聞いて応じる。使える機会に合わせて、両方を取り入れましょう。

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リーディングは興味のある短い英文を読む

リーディングは興味のある短い英文を読む

読む練習は、興味を持てる短い文章から始めましょう。ブリティッシュ・カウンシルの読書ガイドは、スポーツ、映画、料理など、関心のある題材を選ぶことを勧めています。物語が好きなら、自分のレベルに合う短編も選択肢。学習者向けに難しさを調整した読み物も紹介されています。

知らない単語に出会ったら、前後から意味を考えるか、メモをして後で辞書を引く方法があります。読みながら新しい語を見つけ、使われ方と一緒に覚える練習です。興味のある話題から覚えた表現は、その話題について話すときにも使ってみましょう。読む内容を、語彙や会話の練習にもつなげていきます。

英文を理解するときは、語順にも目を向けます。立命館大学の「英語の学び方」は、中学から英語を学び始めた学生に向け、文法の理解に基づいてレベルに合う英文を読み、語彙や表現を蓄積することを重視しています。読む量を確保しながら、学んだ文法が文章の中でどう使われているかも確かめましょう。

ライティングは日記で身近なことを書く

書く練習を一人で始めるなら、英語の日記が一案です。ブリティッシュ・カウンシルの忙しい学習者向けガイドでは、毎日5〜10分ほどで、その日にしたことや自分の考え、将来の計画などを書く方法を紹介しています。日常の簡単な文から取り組め、覚えた単語や文法を使う機会にもなります。

何を書くか迷ったら、その日にしたことを3つ書くという同ガイドの例を使ってみてください。自分の考えや、書きたいテーマを選んでも構いません。新しい語句を学んだ日には、日記で使えそうか考えてみましょう。単語帳で確認した表現を、自分が伝えたい内容に結び付ける練習です。

書いていて文法に迷ったら、参考書などでその形を調べます。文法学習ガイドも、英語のメールを書いているときに疑問が出たら、調べる機会にすることを勧めています。また、日記は残しておき、後から読み返してみましょう。以前に書いた内容と今の文章を振り返る材料になります。

毎日の勉強時間を決め、続かない原因を見直す

毎日の勉強時間を決め、続かない原因を見直す

勉強時間は、曜日ごとに実際に使える時間から決めます。ブリティッシュ・カウンシルの学習計画ガイドも、確保できない時間を予定に入れるより、日常に組み込める練習を考えるよう勧めています。通勤中、昼休み、帰宅後など、生活のどこに入れるかまで決めてみましょう。

日常に組み込む場所の例入れられる学習の例
公共交通機関での通勤中英語音声を聞く、学習アプリに取り組む
昼休みの空き時間短い英文記事を読む
朝のコーヒーの時間英文を少し読む
自分で決めた日記の時間その日の出来事や考えを英語で書く

表は組み込み方の例です。すべてを毎日こなす予定にせず、目的に必要な練習と、実際に取れる時間を照らし合わせて選んでください。読む習慣なら、いつもの行動に結び付け、1ページや数段落から始める方法も紹介されています。最初から長い教材を終える予定を立てるより、取り組む場面と内容を具体的にします。

一日できなかったときは、そこで計画を終わりにする必要はありません。学習計画ガイドでは、アプリの学習を一日休んでも気にしすぎず、時間が足りなければ、必須ではない活動の時間を宿題などに振り向ける方法を紹介しています。

続かない場合は、確保した時間が現実的だったか、優先する練習を入れられているかを見直しましょう。

伸びを感じにくいときも、目標と計画を定期的に振り返ります。以前の録音や日記を見直し、今の練習で変化を確かめてみてください。語学の習得には時間と努力が必要で、一晩で流暢になるわけではありません。大きな目標を小さく分け、次に取り組む内容へ戻していきましょう。

英語の勉強方法のまとめ

この記事のまとめです。

  • 英語を使う目的を決め、会話・仕事のメール・試験などに必要な練習を優先する
  • レベルテストは現在地の大まかな目安とし、自分に合う教材を選ぶ
  • 単語は意味と例文を一緒に記録し、時間を空けた復習と実際の使用を組み合わせる
  • 文法の自習には説明・問題・解答のある教材を使い、理解した形を話す・書く練習につなげる
  • 教材やアプリは形式だけでなく、目的の練習と答え合わせができるかで選ぶ
  • リスニングは書き取りで聞き取れない箇所を確かめ、同じ内容を繰り返し聞く
  • 話す練習には独り言や録音を取り入れ、会話では相手の話を聞いて応じることも意識する
  • 読む練習はレベルと興味に合う短い英文から始め、新しい語の意味や使い方を確かめる
  • 書く練習は日記など身近な内容から始め、文法に迷ったら調べて振り返る
  • 学習は実際に使える時間に組み込み、休んだ日や伸びを感じにくい時期には目標と計画を見直す
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